Hollywood舞台裏情報Vol. 12: ヒップホップ芸者ダンサー

2016年10月11日

※In Style Beauty に2014年に掲載された「徳永優子のHollywood舞台裏情報」連載コラムです。

 

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日本でも人気のヒップ・ホップ・グループ「ブラック・アイド・ピーズ」のFergie Duhamel(ファーギー デュアメル)が最新ソロ・シングル『L.A.LOVE(la la)』のミュージックビデオをリリース。

その中で、楽しそうにファーギーと踊るヒップホップ芸者ダンサーのヘアメイクデザインの監修を担当しました。このミュージックビデオは、“L.A.LOVE”とデコレーションされたバスでアメリカのハリウッドをはじめとしたロサンゼルスをまわりLAの“パーティ”と“LOVE(愛)”を届けるストーリーです。

 

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芸者ダンサーのヘアメイクデザインの依頼でしたので、まず、かつらの制作からとりかかりました。芸者をモダンにかつ伝統的に見せたいというプロダクション側の意向がはっきりしていたので、島田結いと文金高島田をつくることに。

 

しかし、どこまでモダンにさせるのかという部分に関しては、自分の感性。撮影では、事前につくった半かつらに、地毛を絡ませて自然感を出すことにしました。
ハリウッドの特徴として、最終的には効率的にどこまで早く仕上げることができるのか、スピードとの勝負であることは間違いないのですが、日本の伝統技術をしっかり身に付けていると、必ずどこかで役にたちますね。
撮影日当日、私は日本への出発を控えており、撮影現場に行くことができなかったのですが、女優さんたちが撮影現場に向かう前に私のサロンに来てくれました。おかげで自分のスタジオでスタッフやKCアカデミーの生徒たちに指揮をすることができました。かつらのかぶせ方や、撮影現場の心得などは事前に教えておいたので、2時間という限られたスケジュールの中、長時間踊ってもかつらがずれない処置や、本格的な白塗りの水化粧で二人の芸者ダンサーを無事に仕上げることができました。

 

今回、日本での講演と重なり、電話やメールでやり取りしながらの撮影参加でしたので、新鮮な緊張感を味わいました。自分の代わりに現場に駆けつけてくれて完全サポートしてくれたKCアカデミーの生徒たちのおかげで、世界中の皆様に観て頂くことになり感激ですね。感謝。

 

 

ファーギーの撮影現場・ラストルック

業界用語でカメラが回る前にヘアやメイクをタッチアップできる時間をラストルックと呼びます。バス移動のなかで念入りにタッチアップしています。 女優さんの生え際の髪の色が明るかったために、ヘアカラースプレーで黒に染めています。

撮影クルーとKCアカデミーの生徒たちのコダックタイム

撮影クルーとKCアカデミーの生徒たちのコダックタイム

 

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