※In Style Beauty に2014年に掲載された「徳永優子のHollywood舞台裏情報」連載コラムです。
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美容業界は今、時代の移り変わりに対応し、切り替えができるサロン運営をすることがオーナーやマネージャーにとって重要なポイントだと思います。
時代の移り変わりのひとつとして、新世代はきわめて二極化してきていると感じます。こだわりの本物思考型と自分視点型です。
本物思考型は、昭和の時代を生きてきた私の世代と似たような共通感があるので、マネージする手段はそれほど難しくないのですが、自分視点型は、いつも自分中心に物事を考えます。最近この自分視点型の若者が増えてきたように感じます。基本的には優しく、他人に対しての思いやりはあるのですが、相手の立場にたって今なにをするべきか、気づく力が弱いと感じています。すなわち彼らこそが次世代の象徴でもありますが、不足している点は周りへの気づきや忍耐力、努力などでしょうか。
例えば、自分視点型はサロンでミーティングをする際、丁寧にゆっくりと、順序よく物事を伝えようとはしますが、自分にも厳しくないので、アイデアや意見を出し合う力や考えあう深さが甘いと感じます。そこで満足してしまうのかと思うことが多いです。物事を極めたり、こだわったり、追求することがいつの時代にも大切だと願っていますが、時代の移り変わりでの思想感のずれから、私が思ったことが半分しか伝わらないこともたくさんあります。ここは慎重に時代に合わせながら、上手に伝えられるリーダーになることを目標を掲げ、目下奮闘中です。
ある日、サロンでいつもとは違う伝え方を試してみました。
いままでの伝え方
YUKO:WHAT THE HELL!!!
(いつまでサンタの飾りを出しているのよ、片付けなさい!!)
YUKO:C’MON GEE!!!CHOP CHOP!! CLEAN IT UP!!
(こんなことにも気付かないで、一流のハリウッドヘアメイクアーティストになり
たいですって?!感性を研ぎ澄ませてすべてを見なさい!!)
今の時代に合わせた伝え方
YUKO:HI! gee ,GOOD MORNING! WHAT ‘S UP!!
(はーい!gee君(スタッフ)旨くやってる?)
YUKO:SANTA GOT FAT OVER THE HOLIDAY, SO HE NEEDS HELP GETTING BACK UP THE CHIMNEY
(サンタはお正月に食べ過ぎて、太って煙突から出られなくなったようね。助けてあげて)
YUKO:FANTASTIC!!THANKS GEE , GOOD JOB!
(よく出来たわね、どうもありがとう!)
GEE:YOU WELCOME ANYTIME, DIRECTOR!!
(どういたしまして、いつでもおっしゃってください!)
生徒やスタッフのレベルや環境にあわせて、自分のスイッチをたくさん持ち、オンオフの使い分けをできることが理想です。私も自分なりに訓練を少しずつ始めています。柔軟に次世代を受け止めながら、信念のところはまっすぐに伝えていくハーモニーが大切です。
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